『こぶとり爺さん』じゃなくて『こぶとられ爺さん』なw
日本語がどうしても気になる、今日この頃…
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
さて、先日、お笑い第7世代の一角を担うメンバーが、
『若者のテレビ離れ』と『若者のお笑い離れ』について言及しました。
『テレビに出ている芸人の例え話や話題に出てくるワードが、若者には分からないから見るのを辞めてしまう。』
これは核心を突きましたね。
耳が痛いですなw
要するに、ワードが古すぎて、共感できなかったり、そもそも知らなかったりするため、取り残されてしまうんですね。
笑いたいから観てるのに、笑えない…
そりゃ、昭和のプロレスラーの話されても分からんわな。
これね。
教育現場でも起きてますよ。
何も、若者の言葉を使おうという話ではありません。
言葉の認識を合わせなければ、伝わらないということです。
今日は、そんな共通言語のお話です。
おっさん認定される言葉
共通言語の話をする前に、若者に言っても伝わらない言葉には、どんなものがあるか見てみましょう。
この言葉使ってたら、確実におっさん認定されてしまいますw
写メ
これ使いがちじゃないですか?
私、めっちゃ使いますw
スマホ時代の若者にとっては、メールを使うという感覚があまりないんですよね。
SNSでやり取りするのが、基本ですから。
写メは…死語なのかもしれません。
ベスト
さすがに私でも、チョッキとは言いません。
10年程前に『ベスト』と言うと、『ジレ』ですって言われたんやけど…
今でも『ジレ』でいいのかな…
これこそ、英語とフランス語の違いやんって思ってしまいますが…
オブラート
子供の頃、薬飲むときに、オカンに包んでもらってたアレです。
『オブラートに包む』って言葉は知っているかも知れませんが…
恐らく、オブラートが何なのか知らない若者は多いんじゃないでしょうか…
ダビング
今は『コピー』ですかね。
ダビングは使わないでしょうw
巻き戻しって言葉も今は使わないのかな?
あとね。
PCで保存する時のマーク見て、
『これなんですか?』
って聞かれたこともありますw
フロッピーディスクなんか知らんわな。
そうなると『ディスクシステム』も知らんのちゃう?
今は…任天堂もSWITCHの時代やもんなw
他にも言い出したらキリがないですね…
共通言語とは
ここでは、日本語や英語といった単純な言葉ではなく、
会話をスムーズに進めるための、知識や思想、専門用語、時代背景などを合わせることを共通言語と表現します。
例えば、孫がおばあちゃんに『スパダリGetした』と言っても、おばあちゃんにはなんのことやら、さっぱりわからないでしょう。
孫:『おばあちゃん、私、スパダリ捕まえたー』
婆:『は?何やそれ?しょーもないこと言うとらんとバナナ食べり』
と、会話が進みません。
だから、事前に『スパダリ』の意味や使い方を共有しておくことが必要になります。
スパダリとは、容姿端麗で高学歴、高収入といったスペックが高いスーパーダーリンのこと。って。
これが『共通言語』になるわけです。
孫:『おばあちゃん、私、スパダリ捕まえたー』
婆:『ほんまかいなw今度連れておいで。おばあちゃんが見極めたるわ』
孫とおばあちゃんが『共通言語』を持つことで、スムーズに会話が成り立つということです。
共通言語を合わせる
学校でも職場でも、共通言語を合わせる作業は非常に重要です。
特に入学してきた学生は、それぞれの環境で培った、それぞれが全く違う言語を持ったまま集まります。
当然、業界の専門用語など一つも知りません。
思想や思考も違うわけですから、そのままで上手く組織形成ができるわけないんです。
組織を形成する上で、最初にしなければならないことは、共通言語を合わせる作業です。
ただ、これをすっ飛ばしてしてまう人が、意外と多いんです。
例えば、将来はどんな大人になりたいか。
これね。教師が決めつけてること多いですよ。
『美容学校に入学したんやから、将来は美容師になりたんだろう。』と。
私の経験上、専門学校に入学してくる学生が、本気でその職業を目指して入学してくる割合は2割あったらいいでしょう。
あとの8割は『なんとなく』です。
- なんとなく、興味があった
- なんとなく、親に進められた
- なんとなく、先輩が楽しそうだった
この事実から目を背け、勝手な思い込みや勘違いが引き起こすトラブルは、山のようにあります。
『そんなことしてたら、看護師になられへんで!』
と叱っても、そもそも看護師になりたいと強く思っていなければ
『別にそこまでしてなりたくないわ』
となってしまうのです。
『なんとなく』⇒『楽しい』⇒『働いてみたい』⇒『一生、この仕事やりたい』
学生の夢を大きく育てるのも教師の大事な仕事です。
無用なトラブルを避けるためのみならず、教育の効果を促進させるためにも、共通言語は絶対に合わせましょう。
授業における共通言語
専門用語の理解をさせることは当然のことですが、もうひとつ、気を付けておかなければならないことがあります。
それは、学生が分かる言葉を選んで説明すること。
一生懸命に説明したけど、言葉を知らないばっかりに、全く伝わらなかったという話は教育の現場でよく起こることです。
まだ気付けば良いのですが、気付かないまま授業を進めてしまうと最悪です。
自分では、この上ない説明をしたつもりでも、テストの点数は地獄ですw
そうなると…
『説明しただろ!』
『聞いてへんからや!』
学生に責任転嫁です。
これは、嫌われますよw
私も有名大学の教授に物理を学んだことがあります。
もう、さっぱりでしたねw
私の頭では、教授が話している内容の2%しか理解できなかったです。。。
恐らく…日本語を話しているよな……レベルですw
映画『はやぶさ』のシーンでもありましたね。
竹内結子さん演じる相談員が、小学生に『なぜロケットは電気で動くのか』と聞かれ、バリバリの専門用語と知識で説明するシーン。
教育で一番怖いのは、あれです。
自分が普段使っている言葉が、相手にも当然伝わると思ってしまっていることは、非常に危険ですね。
恐らく…この『はやぶさ』の話も伝わってないなw
上手く伝えるポイントは、
- 情報を極限にまで削ぎ落とす
- 相手が分かる言葉で話す
- イラストを用いるなど視覚に訴える
詳しくは、また記事にしようと思います。
今日は、ここまで。
共通言語を合わせて、スムーズな人間関係、組織形成をしてくださいね。
緊急事態宣言も解除され、いよいよ学生たちが学校に足を運んでいます。
最初が肝心ですよ!
良い生徒を育ててくださいね。
では、バイビー。
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