『序破急のススメ』令和の授業スキーム、お教えします‼

教育
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『シン・エヴァンゲリオン劇場版:❘❙』の公開が待ち遠しすぎて、碇シンジくんへの愛のメッセージをSNSで綴っている、今日、この頃w

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

エヴァを初めて知ったのは…16歳くらいかなw

ラグビー部の部室で、練習前にチームメイトが読んでいたのを読ませてもらったのが始まりですね。

いやー。

衝撃でしたよ。

こんなにも情けない主人公がいるのかとw

さらに、衝撃だったのは…アニメですよ!

ロボットが人間のようにダッシュする姿w

ロボットアニメといえば…ガンダムでしょ。

あんなロボット感満載の動きじゃないんですね。

ロボットがヒトのように動くという感覚がなかった時代。

あれは…まさに時代を変えた瞬間でしたねw

現在、さまざまな動画配信サイトで、前回までの…

  1. 『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』
  2. 『エヴァンゲリヲン新劇場版:破』
  3. 『エヴァンゲリヲン新劇場版:Q』

新世紀エヴァンゲリヲンのリメイクがご覧いただけるようなので、観たことない方は是非w

さて、今回は『序破急のススメ』をテーマにお話しします。

『Q』じゃなくて『急』ねw

一般的に授業は『起承転結』で進めるという考え方が多いんじゃないかと思います。

本を書くなら『起承転結』がいいと思います。

ただ、45分と限られた短い時間の中で『身に付けさせる』授業展開を完遂するには、起承転結では間に合わないんですよね。。。

時間が足らないんです。

というより…無駄が多くなってしまうんですよ。

間延びしちゃう感じです。

私が授業で意識していることは『リズム』です。

ゆっくりとしたテンポから…

ガラッと変えて…

終盤にかけて最高潮にテンポを上げていく。

まさに、日本伝統芸能である…能楽や舞楽のテンポである『序破急』なんですね。

『序破急』を基盤とした授業構成は、無駄を極限まで削ぎ落した、効率よく成長させるための『授業スキーム』です。

まぁ、授業って言葉を使っていますが、CMや媒体広告にも応用できますし…子供を育てる上でのヒントにもなると思います。

今日は、そんな『序破急のススメ』のお話です。

『起承転結』と『序破急』の違い

スピード感が違う

この二つは、同じような意味合いを持つ言葉ですが…

大きな違いは、構成数です。

『起承転結』が、4部構成に対して、

『序破急』は、3部構成。

要するに、序破急のほうがスピーディーなんですね。

なので、ビジネスシーンでも序破急の考え方は多く使われています。

  • プレゼンテーション
  • CM
  • DM etc..

限られた短時間で、いかに訴求できるか。

授業においても、それは同様です。

短時間で習得させることが出来れば、限られた期間で教えられることが増えますからね。

なので、私は『序破急』を使った授業展開に持ち込んでいます。

構成内容の違い

『起承転結』の内容を整理すると…

  1. 『起』:背景や状況、設定の説明
  2. 『承』:問題の発生など物語のはじまり
  3. 『転』:意外なものにより問題解決に至る
  4. 『結』:問題解決した結果どうなったか

おおよそ、こんな感じです。

これに『序破急』を当てはめるとするならば…

  1. 『序』:起承
  2. 『破』:転
  3. 『急』:結

といった、ところでしょうか。

『序』で伏線を仕掛け、『破』で意外な展開に持ち込み、『急』で一気にまとめる。

短時間で最大の効果を発揮する『序破急』を授業に持ち込まない手はありません。

『序破急』は、現代の『スキーム』

子供の頃に観ていた漫才は、10分以上あるものも珍しくありませんでした。

『やすきよ』なんか、もっと長かったんちゃうかな。

でも最近のテレビで観る漫才は、短いですよね。

『M-1グランプリ』の決勝でも4分でしたかね。

確か…1回戦ともなると2分くらいだったと思います。

この短時間で、笑いの最大化を実現しないといけないわけですよね。

漫才師って、やっぱり賢くないと出来ない職業ですよ。

なので、最近の漫才も序破急のテンポで作られていることが多いです。

例えば…ミルクボーイのネタに当てはめてみると……

『会場の方から何かを貰う』件と『ウチのオカンが…』の件が『序』。

『それは完全に〇〇やん』の件と『ほな〇〇と違うか』の件が『破』。

オチが『急』。

こんな感じですね。

そういう意味で言うと『笑い飯』のネタなんかは

『序』『破』『破』『破』『破』『破』『破』………『急』!

みたいな感じですかねw

これは、授業も同じですし、セールストークやプレゼンも同様です。

今は、なんでも『スピーディー』に『効率的』『効果的』にが求められる時代ですから。

『序破急』は、現代に沿った『スキーム』というわけですね。

『序破急』を『授業スキーム』として確立する

『序破急』を授業構成に分ける

授業を『序破急』に分けるなら…

  1. 『序』:導入
  2. 『破』:本題
  3. 『急』:評価まとめ

この3部構成になります。

『序』:導入

前回の記事でも、触れましたが…

この導入次第で『面白い授業』になるかどうかの明暗が分かれます。

目的は『相手を惹きつけること』ただ一点です。

相手のコンディションを見極めながら、共感が得られる明確な『問題提起』を行い、対話により、授業の『目標』と『ゴール』の合意を形成する。

これが『導入』です。

『自分にも出来るかもしれない』

そう感じさせ、授業への姿勢を整えさせる。

そうすることで、生徒の目の色が変わり、一気に成長してくれる授業になります。

『破』:本題

合意形成が済み、授業への姿勢が整えば、いよいよ本題に入ります。

『型』を習得させるまでは、教師が主導権を握り、習得に至るまで展開しますが…

私は…ある程度の『型』が仕上がっている場合、生徒に主導権を握らせているように見せる授業展開に変えます。

『握らせているように見せる』です。

当然ですがw

主導権は、私にあります。

要するに、生徒自身に『解』を導き出させる授業展開ということです。

この場合、『小さなコミュニティ』で意見を出させながら、協力して『解』を導き出す方法が有効です。

自ら『解』を導き出すには、『仮説』と『検証』を繰り返すしかありません。

さまざまな人の考えを聞いたり、さまざまな角度から物事を見ることによって、一人で考えたことよりも、はるかに多くの『仮説』が立てられます。

そして、一人よりもチームのほうが、スピーディーに『検証』が行われます。

各チームで『検証』された『解』に近いと思われる『仮説』を全チームで共有し、また『検証』を繰り返す。

これにより、それぞれの『解』が導き出されます。

重要なことは『解』は、ひとつとは限らないということです。

生徒は、十人十色。

問題を解決する箇所も方法も違います。

生徒一人ひとりの『問題』とそれを解消する『解』を事前に把握し、それぞれにあった『解』に辿り着いたのか確認することが教師の仕事です。

但し、この方法を成功させるには…

『小さなコミュティー』が、チーム全員にとって『安心・安全』であることが条件ですが…

『仮説と検証』『安心・安全なコミュニティー』に関しては、別の機会に詳しく記事にします。

『問題』に対して、『仮説』と『検証』をチームで繰り返し、『解』を導き出させる。

これが、私が『破』で展開する授業展開です。

自ら出した『解』は、他人から聞いた『解』よりも、はるかに頭に残ります。

『急』:評価まとめ

クロージングですね。

先程もお伝えしましたが…

授業における、教師の最大の仕事は…

『チェック』です。

この『チェック』自体は、『破』の部分で一人ひとりが問題を解消したか確認しておく必要があります。

クロージングである『急』では…

  • 『序』で提示した『目標』と『ゴール』に対しての具体的な評価
  • 『破』での取り組み姿勢の具体的な評価
  • 新たな『問題提起』または『やり残した問題』の合意形成

基本的には、この3つを軸に展開します。

重要なことは、前半の2つは『具体的に』評価するということです。

何が良くて、何が悪かったのか。

これを、具体的に、明確に評価しなければなりません。

なぜなら、生徒たちは『自己評価』と『他者評価』を比べて、『良いこと』と『悪いこと』を学ぶからです。

そして、何より気を付けないとならないのが、最後の合意形成です。

『次回予告』と説明する方もいますが…あまり好きな表現ではありませんw

なぜなら『次回予告』ってイメージしやすい言葉ではあるんですが…受け手側ではコントロールできないような感覚を与えてしまうからです。

ドラマでもそうじゃないですか?

観ている側が、こんな展開になって欲しいと思って、展開が変わるドラマってないですよねw

実は、SNSのアンケート機能を使って、視聴者が望む展開を選べるドラマに挑戦している企業があることを、私は知っていますが。

まぁ。でも、そうそうないですよ。

結局『次回予告』って、イメージしやすい言葉ではあるけど、受け手側が参画できないんです。

『次回予告』を聞いて、興味がない。面白くなさそう。と思ったら、次の授業まで苦痛ですよw

私の授業は、生徒に主導権を握らせるように見せる展開を意識しています。

だから『次回予告』ではなく、次回の授業内容を合意形成するという表現にしています。

この合意形成により『次はもっと出来るようになる』という感情を出させることができるわけですね。

そりゃ、次回の授業が楽しみで仕方なくなりますよ。

時間配分

もちろん、授業内容によって多少の調整は必要です。

しかし、目安としては、次のようになります。

  1. 『序』:10分
  2. 『破』:30分
  3. 『急』: 5分

この限られた時間のなかで、『生徒自身が成長を実感することが出来る』要するに『面白い授業』を展開する必要があります。

たった30分で『序』と『急』を180度変えなければなりません。

いかに無駄な情報を削ぎ落し、シンプルに展開できるかが重要ですよね。

だから『起承転結』よりもスピーディーな『序破急』を選ぶわけです。

『序破急』こそ、現代の『授業スキーム』です。

『序破急』での展開をされたことがない方は、是非一度やってみることをオススメします。

『序破急のススメ』

今日は、ここまで。

では、ばいなら。

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