『現状維持は、衰退である』~毎年、定員充足している学校は、本当に安泰なのか?~

教育
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『現状維持は、衰退である』

みなさん、こんばんは。

この言葉、一度は聞いたことあるんじゃないでしょうか。

さて、2020年。

少子化の影響を受け、私立大学の4割が定員割れを起こしています。

専門学校ともなれば、さらに定員割れが起きてしまっている現状です。

今後さらに、私立大学や専門学校は淘汰されていくことが予測されます。

『現状維持は、衰退である』

学校という特殊な経営の場合、これは顕著に現れます。

では…定員充足している学校は、安泰なのでしょうか?

今日は、そんな『現状維持は、衰退である』のお話です。

学校の収入源は『1つ』しかない

当たり前の話ですが…学校の収入源は『1つ』しかありません。

そう『学費』ですね。

他の商売なら、あらゆる場面でキャッシュポイントを作ることができますが…

学校は、そう簡単にキャッシュポイントを作ることはできません。

出来たとしても、微々たるものです。

鯔のつまり…『入学志願者を増やす』ことでしか収入を上げることは出来ません。

また『退学者を減らす』ことで、本来の収入が守られるという点も非常に重要です。

学校の収支を安定させる要素は『入学者増』と『退学者減』にかかっているということです。

学校には『収入上限』が存在する

分かっているようで、分かっていない方が多いのですが…

学校には『収入上限』があります。

例えば…

モノづくりの会社の場合、1つのヒット商品が生まれたら、商品を量産して市場に出せば、その分売り上げも上がるわけですよね。

さらに改良を重ねて、バージョンアップした商品を出せば、売り上げはさらに上がるわけです。

この場合、収入に上限はないですよね。

売れば売るほど利益が上がるわけです。

でも、学校という特殊な商売は、そういうわけにはいきません。

学校には『収入上限』があるんですね。

学校には『定員』というものが存在します。

この『定員』は、簡単に変更できるものではありません。

教室の面積に応じて、1教室の定員が決まり、教室の数によって、学校の定員が決まります。

例えば…『定員100名』の学校を運営していたとしましょう。

1年間の学費が100万円だとすると…

その学校の収入上限は『100名×100万円=1億円』です。

逆に言えば…『1億円以上』の売り上げを上げることは不可能というわけです。

毎年『定員充足』している学校は、本当に安泰か?

毎年、『定員充足』と『退学者0名』を達成し続けている学校があるとしましょう。

毎年、確実に『1億円』の収入があるといことです。

一見、良さそうですよね。

だって、その学校の『最高収入』を毎年稼ぎ出しているわけですから。

では、この学校は…安泰でしょうか?

この先も、ずーーーっと『最高収入』を稼ぎ出したとして…

本当に安泰なのでしょうか?

『毎年の収入は…最高収入である1億円』

これって…現状維持ですよね。。。

現状維持は……衰退ですよ…………

毎年、増え続ける『支出』がある

『利益』とは、『収入』から『支出』を引いたものである。

まぁ…当たり前ですよねw

『収入』が現状維持ならば『支出』も現状維持にしなければ『利益』は下がってしまいます。

でも、絶対に毎年『支出』は増え続けるんです。

いや。増え続けないとアナタは仕事を辞めるでしょう。

毎年、増え続ける『支出』とは。。。

そうです。

あなたの『給与』です。

やっぱり…給与はあげて欲しいですよねw

どうします?毎年、同じ給与で何年も働ける自信ありますか?

毎月25万から一切上がらなかったら…辞めますよねw

でも、あなたの給与を上げると利益が下がってしまうんです。

収入を上げようにも『収入上限』いっぱいなんです。

これ以上、収入を上げることは不可能なんですよ。

でも、あなたの給与は毎年上がっていくわけです。

『現状維持は、衰退である』

まさに、この言葉が当てはまりましたね。。。

現状維持から抜け出す『3つ』の方法

では…どうするか。

現状維持から抜け出す方法は『3つ』しかありません。

組織の新陳代謝を活発に行う

組織の新陳代謝と言えば…なんか聞こえは良いですがw

要するに…

給与の高いベテラン教職員の代わりに、若くてやる気がある給与の安い新人教職員を雇い、支出を増やさないような運営を行うということです。

まぁ…こんな手法を取ってる『人を雑に扱う』会社は、定員達成はしてないでしょうねw

でも…長く勤めていることが、必ずしも会社にプラスになっているとは限りません。

昔、貢献したからといった理由で、いつまでも在籍させてくれる会社はないでしょう。

学費を上げる

これは現実的なのでしょうか…

昇給率が2%だったとして…

単純に学費を2%を上げると…『学費102万円』です。

ただし毎年、学費を上げるわけにもいかないですよね。

となると…ある程度一気に上げなければ、財源の確保は難しくなります。

学費を10万円上乗せしたとしても…5年も経たないうちに、また値上げしなければならない状況に陥ります。

新校舎設立

これが、一番現実的かもしれませんね。

新校舎を設立し、『新しい学校を創る』または『定員数を増やす』ことです。

そこには、当然莫大な資金が必要です。

でも、ここまで優秀な学校ならば…銀行もノリノリでしょw

M&A案件も持ち込まれるでしょうしね。

今日は、ここまで。

『現状維持は、衰退である』という本質をご理解いただけましたか?

結局は、チャレンジし続ける会社が生き残るということですね。

では、ばいちゃ。

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