みなさん、こんばんは。
世の中の上司の中には『上司目線で考えて動け』という教えを仰る方がいらっしゃいます。
- 経営者の目線で、考えて行動しろ
- 教師になったつもりで、考えて行動しろ
- 親の立場になって、考えて行動しろ
みなさんも色んな場面で、こういう教えを受けたこともあるんじゃないでしょうか?
実は、この考え方…めちゃくちゃキケンです。
もし、部下や子供にされているのなら、今すぐに止めることをオススメします。
今日は、そんな『上司目線で考えて動け』という非常にキケンな教えについてのお話です。
立場によって見えている景色が違う

当然ですが、役職や立場に応じて、見渡せることが可能な景色は異なります。
これを…『想像しろ』と言わても無理ですよw
一度、観たことのある景色なら…可能かもしれませんが、一度も見たことのない景色を想像させるのは無理です。
いや、厳密に言えば…上司がしっかりと景色を想像させるような説明や普段の行動を部下に見せなければ無理です。
鯔のつまり、上司の教育によるということです。
その教育もせずに『想像しろ』というのは、無茶苦茶ですよw
想像できるように教育をしてあげてください。
それでも…やっぱり『上司の立場になって、考えて動け!』はキケン!
たとえ、上司の教育が素晴らしく『景色を想像させることが出来た』としても…やっぱり、この考え方がキケンなことには変わりありません。
例えば…
お客様との契約を結ぶ場面では、上司の許可を得なければならないとしましょう。
『上司の立場になって考えた』結果…
部下が上司に相談せずに、勝手にお客様との契約を結んだらどうしますか?
きっと、怒りますよねw
その時の契約内容に問題がなかったとしても…同じようなことを続ければ、いずれ大きな失敗につながる可能性がありますからね。
でも、部下は思いますよ。
『あんたが、上司の立場になって、考えて動けって言うたやん。』
例えば…
『経営者の立場になって考えた』結果…
『私が経営者なら、こんなやり方はしない!』と、経営方針をそれぞれが考えて行動し始めたら…どんな結果が待ち受けているんでしょう?
そうなんです。
組織として、成り立たなくなるんです。
組織崩壊ですね。
最も重要なことは『明確な権限』を決めること
組織を効率的・効果的に動かすには、役職や人に応じて『明確な権限』を提示することです。
上司が部下を育てようと…
『自分の思うようにやってみなさい』なんて言うんですね…
部下は嬉しいですよ。
『期待されている』そんな勘違いを起こしますから。
でも、いざ自分で考えて行動を起こすと…
『なにを勝手なことしてるんだ!』
そりゃ…やる気も削がれますよ。
自由にさせるなら…それなりに教育をしてからでないと逆効果になるんです。
どの範囲において、自由にさせるのか。
どの範囲において、決定権を持たせるのか。
『明確なルール』と『明確な権限』があって、初めて人は自由に発想することが出来るんです。
『上司の立場になって想像させる』のは、この2つを明確に示してから想像させないと…
組織崩壊は…近いですよ。
『上司の立場になって、考えて行動しろ!』
これが、いかにキケンかお分かりいただけましたか?
部下の成功を願うなら…部下が本当に成功できる『環境整備』と『教育』をしっかりと行ってください。
それが、上司であるアナタの務めです。
今日は、ここまで。
では。
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