ベテラン社員が輝けないのは、あなたが原因です。【YATAGARASU再生工場】vol.1

教育
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『天性の人たらしですね』

以前、働いていた職場の女性に言われた一言である。

彼女は、ちょっと高貴で上品なイメージの方だったので…少し驚いて、返す言葉を頭のなかでグルグルと考えていると…

『いや。絶対にいい意味ですよ。』

ホンマかよw

確かに、私は自分の管轄である事業所だけでなく、他部署の方々と、先輩、後輩関係なく、積極的にコミュニケーションを図るようにしていました。

それは、当然、自分が管轄する事業所のためです。

こう表現すると…なんかドライに思われてしまうなw

事業所のためと言うより、部下のためと言ったほうがええかな。

鯔のつまり、人は理屈ではなく、感情で動く生き物です。

よい人間関係が、よい仕事を生みます。

私と他部署の方との人間関係が良好であれば、私の部下と他部署の方との仕事にも多少、好影響があるということです。

逆に上司と他部署の関係が悪く、部下が仕事しにくい、ということもよくある話です。

要するに、私の言動や行動によって、部下が仕事しにくい環境になってはならないと、少しでも部下が働きやすい環境にしようと、考えていたんですね。

部下が働きにくい環境になった時、上司は自ら身を引くべきだと思います。

どこの部署にも属さない彼女だからこそ、よく見えていたのかも知れませんね。

さて、まくらが随分と長くなってしまいましたが…笑

今回は、『ベテラン社員を輝かせる方法』をテーマに書いていきたいと思います。

  • ベテラン社員が使えない
  • 新たな取り組みをしたくても、ベテラン社員が変わってくれない
  • ベテラン社員は、もうこれ以上伸びない

こんな『ベテラン社員がネックだ』という相談をよく受けることがあります。

ほとんどが、新しく外部から上司になった方、もしくは先輩を部下に持つことになった方からの相談です。

私も同様に、他の組織の上司になった経験もありますし、先輩を部下に持ったこともあります。

ただ、私の場合は、先述のとおり、普段から他部署とのコミュニケーションをかなり図っていたタイプですので、ベテランの先輩の考えも、後輩の気持ちも、比較的分かっているほうだと思います。

なので、ベテラン社員がネックだと思った経験は、あまりないんですねw

私の経験も踏まえながら、お伝えしますね。

今日は、『ベテラン社員を輝かせる方法』そんなお話です。

ちょっと、長くなりそうなので2回に分けますね。

では、いってみよー。

ベテラン社員が輝けないのは、上司に問題がある

結論から申し上げると、『ベテラン社員って、捨てたもんじゃないですよ』

彼ら、彼女らは、『輝ける場所』を今でも探しています。

やる気を失ってなどいません。

今でも、貢献したいと思っています。

実際、辞めていった先輩たちが、次の職場で輝きを放つ場面を何度も見てきました。

上司からの評価は良くなかったけど、現場からの評価はめちゃくちゃ高かった同僚が、次の職場で重要ポストに就いているケースも少なくありません。

なぜ、こんなことが起こってしまうんでしょう。

めちゃくちゃ勿体ないですよね。

それは、上司であるアナタにすべての問題があります。

『すべては、言いすぎじゃない?』

確かに、そうですねw

でも、人のせいにしても、何も生まれないでしょ。

だから、あえて『すべて』と考えましょう。

ベテラン社員を輝かせる『5つ』の方法

一言に『ベテラン社員』といっても、さまざまなタイプのベテランがいます。

一通りのことは、こなせる『オールラウンドタイプ』

一つのスキルに特化した『職人タイプ』

出世欲のない『縁の下タイプ』 etc…

それぞれに合わせた対応が必要になることもあります。

ここでは、上司に問題があることに絞って書いてみようと思います。

あなたの過去の実績に、部下は何の興味もない

これは、ベテラン云々だけではないことかも知れませんが…

特に、別の組織の上司になった方が陥りやすい誤解ですね。

私も、初めて上司になった時に、これを誤解していましたw

ちょうど、10年前ですかね。

29歳の私は、初めて部下を持つことになります。

現場の第一線で、ゴリゴリの活躍を見せていた私は、別の組織を率いることになったんです。

当時の私は…輝かしい実績を引っ提げて、上司になるんやから、チームのみんなは、自分に興味があるだろうと思っていたんですね。

まぁ、今考えるとアホですねw

グループ会社やといっても、私の実績なんか誰も知らないんですよ。

それどころか、当然、興味なんかないですよねw

その時に、私の部下になった先輩から言われた第一声が…

『ほんで、何しに来たんですか?』

強烈な一撃w

『お手並み拝見』宣言ですね笑

これで心が折れる人もいるんじゃないかと思いますが…

私は、どちらかというと…笑顔でクラッシュしにいくタイプなのでw

まぁ、でもその部下が言ってることって、そんなに間違ってないんですよ。

『あなたは、上司として、私たちに何をもたらしてくれるんですか?』

ってことなんですよ。

部下が興味を持っているのは、これからのアナタなんです。

今までの実績なんて、どーーでもいいんです。

そのことを痛感させられましたね。

でも、その経験があったからこそ、新しい事業場の責任者に就任した際には、これから、この職場をどんな風にするかの表明に時間を割くようにしました。

部下に期待させることが、上司が一番最初にしなければならない仕事だと思います。

そのためには、まず自分のことを知ってもらい、部下のことを知る必要があります。

組織に対しての、問題定義はその後ですね。

そうしてからは、随分と仕事が回るようになりました。

プレイヤーとしての自分ではなく、マネージャーとしての自分を評価してもらわなければ、特にベテラン社員は、ついてこないということです。

頼みやすい部下にばかり仕事を振らない

これは、私が担任1年目に起こったことなんですが…

当時、私の上司になった方は、入社して1年程で昇格した方だったんですね。

その上司の後輩は、チームで唯一、私だけだったんです。

担任になった私は、初めて受け持つクラスのことで精一杯だったんですが、チームとしての仕事も、当然こなす必要があるんですよね。

これが、回らないんですよw

どう工夫しても、定時に仕事が終わらないんです。

なんとか終わらせても、次から次へと、上司から仕事を与えられるわけです。

でも、早く帰りたいんですよ!

仕事終わりに赤提灯が掛かった、きったない店で早く一杯やりたんですw

先輩たちは、次々と帰っていくんですが…どうしても終わらない。

毎日、遅れて先輩たちが集まる店に、合流するみたいな日々が続いてましたね。

どうしたら、もっと効率的に仕事をこなすことが出来るのか悩んだ結果、私は1年目からずっと面倒を見てくれていた、当時の課長に相談することにしました。

その課長は、私が新人の頃、主任を兼任しながら担任業務をこなしていたんですね。

新人ながら、すげー仕事量をこなす方やなと尊敬していました。

自身の現状と仕事量、仕事のやり方を説明し、どう変えたら、効率的に仕事を進められるかアドバイスを求めたんです。

彼からの返答は、意外なものでした。

『あのさ。これひとりで抱える仕事量とちゃうで。』

ん?

いや、意味が解らなかったんですw

キョトンとしている私に、彼は続けて…

『これチームの仕事のほとんどやん。こんな量は、誰がやっても定時に終わらせるのは無理や。仕事量を調整してもらったほうがいい。』

おいおいwマジかよw

課長にお礼を告げて、一目散に向かいましたよ。赤提灯のきったない店にw

駆けつけ一杯も終えないうちに、先輩たちに言いました。

『チームの仕事をなんで俺一人がやらなアカンねん!』

すると、

『しらんやんw主任に言いやw』

そりゃ、そうやw

『それにしても、あんた、やっと気づいたん?』

『あの量、ようこなしてるなって感心しててんw』

ひどい…w みんな知ってたのね…w

なぜ、そんなことが起こったのか?

先輩たち曰く、

『あんたが唯一の後輩やから頼みやすいんやろ?』

うん。たぶんそうやねw

その当時、先輩たちが抱いていた感情は、概ねこんな感じです。

  • 私たちの力は、もう必要ないってことか
  • 自分だけで結果出してきたと思ってるんか
  • 私たちを排除しようとしているんじゃないか

でも私が、先輩たちに手伝ってくれと、お願いすると、みんな快く引き受けてくれました。

まぁ、それでも上司と先輩の折り合いが良くなることはなく…

上司から仕事を受けた私が、先輩に仕事を振るという…何とも歪な関係が続いたわけですが…

そんなことで、チームが上手くいくはずないですよね。

その時は、上司が退くといった形で終結を迎えたわけですが…

あの状況って、誰が辞めてもおかしくなかったと思うんです。

チームが上手く動かないと悩む上司、仕事を任せてもらえず燻っている先輩、自分だけに仕事を押し付けられていると知った私。

『先輩である部下に仕事を頼みにくい』

たった、これだけのことで…チームは崩壊します。

そして、ベテランの意欲はどんどん削がれてしまうんです。

ベテランを活かすのは、上司であるアナタの仕事です。

今日は、ここまで。

明日は、残りの3つを一気にご紹介しますね!

では、ばいちゃ。

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